「式年祭」とは決められた期間ごとに行われる祭祀のこと。天照大神をお祀りする国宝仁科神明宮では、伊勢神宮にならい、20年に一度、社殿の造営を行う遷宮祭が執り行われてきました。640年もの長い間、この祭祀を一度も欠かさず行ってきた神社は、全国で例がありません。正遷宮祭は、社殿の造営修理のあいだ仮宮にお遷りいただいていたご神体を本殿にお遷しする儀式。20年に一度の歴史的祭祀をお見逃しなく。
社殿の造営修理のあいだ仮宮にお遷りいただいていたご神体を本殿にお遷しする儀式です。深夜の闇のなか、神官・氏子によって厳粛に執り行われます。遷宮祭において最も重要な祭儀ですが、一般の参拝客も境内で見守ることができます。
奉祝祭は、本殿遷座祭の後に行われる遷座をお祝いする祭事です。神楽殿にて「浦安の舞」が行われます。浦安の舞は昭和15年に皇紀2600年をお祝いして、昭和天皇の御製に作曲・振り付けされた神楽舞(巫女舞)です。
太々神楽とは、神話に基づいて作られ、面や装束を身に着けて舞う神楽です。仁科神明宮の神楽は仁科氏時代から伝承されてきたといわれており、長野県民俗文化財に指定されています。奉祝祭の後には、剣之舞、岩戸神楽、龍神神楽が献奏され、17日の例大祭では、剣の舞、岩戸神楽に加え、水継之舞、五行之舞が献奏されます。
社殿は伊勢神宮と同じ「神明造り」。ヒノキの素木の美しさを活かした簡素で直線的な建築様式です。本殿・中門・釣屋は寛永13(1636)年に造営されたもので、国内に現存する最古の神明造りの建築として、非常に貴重です。
境内の入口に樹齢800年を超える熊野杉の大木があります。かつては三本杉と呼ばれていましたが、昭和54年の突風により真ん中の一本が倒れてしまいました。現在は、残る二本が800年の時を超え、悠然とした姿で参拝客を迎えています。
仁科神明宮の御祭神は国土安泰、五穀豊穣、そして招福・開運に御神徳のある天照大神。年に一度参拝し、その御神徳に感謝することで、更なる幸運が導かれることでしょう。神札や御神籤を受けることができる授与所では幸福守(初穂料500円)が人気です。
国宝仁科神明宮で行われる20年に一度の式年遷宮を契機として
当地を開いた仁科氏と仁科神明宮をはじめとする
当地仁科の郷の歴史や文化を紹介することにより、郷土の理解を深めます。
日程 | 2019年11月9日(土)〜17日(日) |
---|---|
会場 | 宮本公民館 |
住所 | 長野県大町市社1138 |
交通 | 仁科の郷イベント実行委員会 |
お問い合わせ | 大町市文化財センター (大町市教育委員会事務局生涯学習課文化財係) 電話:0261-23-4760 |