2022.11.24ブログ

『鍬ノ峰』 仏崎観音寺コースと大町岳陽高等学校の山岳部

大町市里山『鍬ノ峰(1623.1m くわのみね)』 仏崎観音寺コース
2022年11月3日(木)

6月頃にはシャクナゲが咲き誇り、頂上では、大町市街地はもちろん、天気が良ければ北アルプスを一望でき、登山者の心を掴んで離さない里山のひとつ「鍬ノ峰(1623.1m)」。登山ルートとしては、白沢登山口(餓鬼岳の登山口)の更に先にある登山口から入るルートと、仏崎観音寺から入るルートがあります。

今回は、『仏崎観音寺から登るルート』をご紹介します。

当時の長野県大町高等学校の創立100周年記念事業として山岳部の生徒が開拓
この『仏崎観音寺から登るルート』に欠かせない主人公たちが、ここ20年以上も鍬ノ峰の登山道整備を行ってくれている長野県大町岳陽高等学校 山岳部の生徒の皆さま。当時の長野県大町高等学校(現在は、長野県大町岳陽高等学校)の山岳部が、2000年に同校創立100周年の記念事業のひとつとして、白沢登山口から続く縦走路として、『仏崎観音寺から登るルート』を開拓した。縦走路登山道ルートの開拓後は、毎年山岳部の生徒たちの手によって、笹や灌木を刈ったり、ロープ張りやルートの確認など登山道の整備を行ってくれています。当時から現在に至るまで、山岳部の生徒の皆さまが、およそ20年も引継ぎ伝統行事として行っていただいていると思うと、本当に頭が下がり感謝で一杯です。この日も、山岳部の生徒たちが整備を行いました。



バラエティ豊かな登山道、登る者を飽きさせない
ルートは、岩場あり、急登あり、ロープあり、ゆるやかな尾根歩きもあり、登山者にとってはバラエティ豊かな登山道ですが、もう一つのコース『白沢登山口』とは違い‟意外と長く険しいコース“。決して、楽なコースではないので、所々休憩をはさみつつ、水分・行動食の補給はもちろん、ヘッドランプなどの装備も忘れずお持ちいただきたい。登山道を進みながら、途中2.4km辺りまで登ってきたところに、残り2.5kmの当時の生徒たちが建てた道標があります。

イワウチワやシャクナゲの群生する登山道
前半は、イワウチワの群生がみられ、後半は5月中旬頃に開花するシャクナゲの群生が所々にみられます。特にシャクナゲは、登山客の心を掴んで離さないようで、開花の時期になると楽しみ来られる登山客も多くみられます。また、秋は紅葉を楽しめるのも嬉しい。頂上付近にくると、笹が多くなってくるも、七倉ダムや北アルプスが時々見えます。そうなると頂上は目前。長かった道のりもホッと一息出来ると思うと心も軽やかな気分に。休憩をはさみながら登ること約4時間、良い汗をかきます。(※シャクナゲの開花時期は、季節によって前後するのでご注意ください。)

*2022年5月中旬頃の画像

頂上からは、360度の見晴らし
天気が良ければ、市街地は眼下に、大町市の定番の『鷹狩山(たかがりやま)』は目の前に、奥には美麻の中山高原など、北には青木湖、南は安曇野方面まで、バックには北アルプスの端から端まで見渡せます!ただし、山頂は大変に狭いので、10名もいると溢れてしまいます。市民から愛されている鍬ノ峰は、シャクナゲの時期だけでなく、景色を楽しむためには、一年に何度も登りに来られている登山客も大勢います。お帰りは、同じ経路を戻られても(約3時間)、縦走路として白沢登山口方面(約1時間から1時間半)へ下っても良いですね。ただし、帰りの交通手段によっても変わるので計画的にお願いします。

大町岳陽高等学校 山岳部の皆さま、今も変わらず整備を行う
2014年に「山と渓谷社」の『日本山岳遺産~美しい山を次世代に~』に認定を受け、当時の助成金で固定ロープ、作業用手袋、ナタ・カマなどを購入し現在も整備に使用。顧問の先生も初代の松田先生から5代目になるという河竹先生が山岳部を支えている。

山岳部の生徒は、3年生が引退して現在は、1~2年生9名で活動中。ここ数年は、感染症拡大に伴い整備が思うように進まなかったが、今年も昨年同様に11月3日に整備に入り、登山道整備を行っていただきました。急な斜面でカマを持って笹を刈る作業は一苦労。怪我のないように、各自安全に注意を払い、声をかけながら行っていました。来年は、長野県高体連登山競技県大会の開催場所がここ大町市の『鍬ノ峰』になっているそうで、整備に入った生徒たちも力が入っていました。今後の長野県大町岳陽高等学校の山岳部の皆さまのご活躍を願っています。登山道整備お疲れ様でした。

山頂では校歌を歌う

今日の反省会
ケガも無く無事に下山、お疲れさまでした

◇コースタイム
仏崎観音寺 登山口 ~  鍬ノ峰山頂 約9km
登り 約3時間半~4時間
下り 約3時間~3時間半

◇地図

◇JR信濃大町駅から登山口の仏崎観音寺までのアクセス
マイカー、タクシー、平日は市民バス「ふれあい号」をご利用いただけます。
●タクシー
アルプス第一交通 0261-22-2121
アルピコタクシー 0261-23-2323

●大町市民バス「ふれあい号 【12番、循環線 南コース】
運賃大人200円 運行日は平日の月~金曜日(土・日・祝日は運休)
「JR信濃大町駅」よりご乗車いただき「仏崎」(ほとけざき)のバス停で下車
バス停から仏崎観音寺(登山口)まで徒歩5分ほど。
《時刻表》
信濃大町駅       仏崎(フリー乗降区間)     信濃大町駅
7:31      /               7:38            /     8:03
10:38      /     11:05           /    11:19
13:47      /     14:06             /    14:34
16:51    /        17:18          /     17 : 32

※令和4年度版ふれあい号時刻表より。
年度によって変更の場合がございますので、ご注意ください。

◇その他
白沢登山口から登るコースに比べて長いコースとなりますので、雨具、防寒、行動食、飲料、地図、ヘッドランプ、鈴などを必ず装備いただき早出早着を心掛けてください。冬期は冬装備もお忘れなくお願いします。
また登山届出書の提出をお願いします。JR信濃大町駅のとなり、大町市観光協会の窓口右側に登山届出書をご用意、外には提出用ボックスがあります。

※窓口に向かって右側に登山届出書の記入用紙ご用意

※大町市観光協会窓口すぐの出口を(外に)出て右側に登山届出書提出用のBOXあり

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