2022.02.28ブログ

白樺の樹液を味わおう@中山高原

先日、ぐるったネットワーク大町主催のモニターツアー「白樺の樹液を味わおう@中山高原」に参加してきました。
この日の最大の目的はズバリ、白樺の樹液を飲むこと!
果たして白樺の樹液を採取し、飲むことが出来るのでしょうか…。

ツアー会場は春には菜の花、秋にはそばの花で有名な中山高原。
さすが旧大町スキー場だけあって、緩やかな傾斜でソリを楽しむファミリーがたくさんいらっしゃいました。

まずはオプションで申込をしたランチをいただきました。
メニューは周辺で獲れた鹿を使った「鹿鍋」と「白樺の樹液で炊いたおにぎり」。
鹿鍋は薄味ながらお肉と野菜の出汁が良く出ていて、体の芯から温まる美味しいお鍋でした。
そして生まれて初めて食べる白樺の樹液で炊いたおにぎりはほんのり甘く、お漬物と一緒に食べると塩味と甘味がちょうど良く、コク深い味わいのおにぎりに大変身していました。

腹ごしらえのあとはさっそく白樺の樹液採取へ!
…とその前に、森や樹木についてのお話を聞きながら樹液の出る木や採取のタイミングなどの知識を深めました。
私達のイメージするほんのり甘い樹液は一年中いつでも採取できるわけではなく、芽吹き前の雪解けの頃ほんの2週間ほどという限られた時期にしか採取できないのだとか。
その年の積雪状況や寒さによって採取できる期間は変わってくるため、採取時期の見極めが難しいのです。
そのお話を伺い「今日は白樺の樹液を飲めるのだろうか?」と私の心はハラハラドキドキ。
春待つ木々の越冬のための知恵を学んだところで、いよいよ樹液の採取にレッツゴー!

俳句がお好きな方はご存じかもしれませんが「木の根明く」という春の季語があります。
これは春先に芽吹きを控えた木々の根元の雪が融けて土が見えてくる様子のことです。
徐々に強くなる太陽の日差しを受けて木が温まり根元の雪を融かすのですが、その「木の根明く」状態のときが樹液採取の絶好のタイミングなんだとか!
白樺に近づいてみると…まだ木の根元は見えません…。
試しに根元周辺を足で踏んでみると「ズボッ」と深く落とし穴のように穴が開きました。
確実に春はそこまで来ていて「木の根明く」状態に近づいているのですね。

さっそくドリルで穴を開けてみましたが、少し早すぎたようで残念ながらこの日、樹液は出ませんでした。
その時期になるとドリルで穴を開けた瞬間からぽたぽたと樹液が滴り落ちるのだとか。

フィールドワークが終わりオリエンテーションをした場所に戻ると…
なんと、昨年採取した白樺の樹液が用意されていました!やったー!
最初は水と樹液の飲み比べ。
樹液と言えば黄色くねばねばしたものをイメージしますが、白樺の樹液は見た目は水と変わらないほどさらさらです。
樹液はほんのり甘く水よりも少しだけトロっとしているように感じました。

お次は樹液を炭酸水メーカーでシュワシュワにしたもの。
これがとっても美味しいのです!
シュワシュワの効果なのかしっかり甘味を感じました。

最後は通常のコーヒーと樹液を入れたコーヒーの飲み比べでした。
樹液を入れたコーヒーは同じ豆とは思えないほどまろやかで、甘いというよりはカフェオレのようなクリーミーな印象を受けました。
このコーヒーの味の違いは衝撃でした!ぜひ皆様に味わっていただきたいです。
この日は大町温泉郷のケーキ屋さん「コンディトライ・アン・マリーレ」さんが特別に作ってくださった白樺の樹液を使ったダックワーズもいただきました。
素敵で美味しい思い出に残るコーヒータイムでした。

今回はモニターツアーということで参加しましたが、今後正式に一般の方も参加できる状態になりましたら当協会HPやSNS等でご案内させていただきます。

この日はお天気も良く、かんじきハイクや雪遊びにぴったりな陽気でした。

蓮華岳も綺麗に見えました。

中山高原を訪れる皆様にお願いです。
中山高原はグリーンシーズンは草刈り、ウインターシーズンは駐車場の除雪や通路の圧雪など、地域の方が定期的に管理の手を入れることで成り立っています。
中山高原を皆様の憩いの場として長く維持するためにも、訪れた際には入り口にある募金ポストへのご協力をお願いします。

他イベント情報は以下リンクをご覧ください。
ぐるったネットワーク大町

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