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No.9 持続可能な里山林の管理と保全(国営アルプスあづみの公園/大町・松川地区)

里山林は、1950年代まで調理の煮炊き等の燃料として、薪や炭用の木材を提供してくれる住居に近い森林で、周辺住民により継続的に管理されてきた森林です。また、下草刈りや間伐作業をおこなうことにより「雨水を一時的に貯蔵する」「土砂崩れ・洪水を防ぐ」「野生動物(特にクマ)を民家に近づけない」等の効果もありました。しかし、1960年代以降は化石燃料の石油(化石燃料で発電する電気も含む)が一般的に燃料となり、管理されない里山林は荒廃してしまいました。国営アルプスあづみの公園「大町・松川地区」では、“人にも環境にもやさしい公園”を目指し、昔ながらの里山林の維持、保全に力を注いでいます。

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学習プログラムの
ポイント

Point

森林の機能と役割を学び、
間伐の重要性を理解する

Point

実際のフィールドで
体を動かして学びを最大化

Point

体験を通じて持続可能な
山や森林のあり方を考える

プログラムの流れ

  • 公園到着
  • 作業内容説明(10〜20分)
  • 実施場所へ移動(約10分)
  • 各種体験(90分)
  • 出口へ移動(10分)
  • 公園出発 
    ※安全のため、体験時間は生徒さんが集中できる時間内としました ≪ 体験40分 + 休憩10分 + 体験40分 ≫

里山林の管理と保全を体験

森林の役割と間伐

  • 里山林の管理と保全を分かりやすく、安全に体験
  • 身近にある山や森と公園の違いを観察
  • 樹幹に光を入れ光合成のために必要な下枝払い体験

  • 間伐材を有効利用するために必要な丸太切りを体験

  • 自然や直物に触れて、里山森林の管理の大切さを学びましょう

体験を行う里山林は、1950年代まで周辺住民によって管理され、薪や炭用の木材を採る場として重要な役割を担っていました。下草刈りや間伐作業には、「雨水を一時的に貯蔵する」「土砂崩れ・洪水を防ぐ」「野生動物(特にクマ)を民家に近づけない」等の効果があります。フィールドでの体験を通じて、私たちの暮らしと森林がつながっていることを体感し、持続可能な管理や保全を考えるきっかけを提供します。

体験できること

  • 下草刈り(5月〜10月)

  • 下枝払い(10月〜3月)

  • 腐葉土つくり(11〜12月)

  • 丸太切り&薪割り(通年)

里山林の管理と保全を「分かりやすく、安全に」体験していただきます
●各体験指導員が、参加者20名に対し1~2名程度同行いたします
●実施日の6ヶ月前までにお申込ください
 
■下草刈り(5月〜10月)
林地内に光と風を入れ、正常な表土と樹木の育成に欠かせない作業です。樹林内の不要な雑草木類を、カマやノコギリを使って刈り払います。

■下枝払い(10月〜3月)
幹や根元に光を入れ、背の低い草木類の光合成を促すためにおこなう作業です。
枝が混み合い葉の密度が高い下枝を、ノコギリなど使って切り払います。

■腐葉土つくり(11~12月)
より良い土壌にするため、腐葉土を作り林地に戻します。落ち葉や刈り払った雑草木類を堆肥枠に積上げ、ミミズ等の虫や微生物に長い時間を掛け分解させます。

■丸太切り&薪割り(通年)
間伐材や風雪等で倒れた樹木も大切な自然資源です。昔、煮焚きに利用し、今では、園内で実施する各種体験に利用する薪を作ります。

探究学習の流れ

Step

事前学習課題の明確化

事前学習

中学・高校向け環境学習SDGs資料「森林について」と「各種体験の手引き」をお送りしますので、里山林の大切さについてお考えください。必要に応じ、説明係員の派遣も可能です(有料)

Step

現地学習答えを導く

現地学習

①旅行中に、道路から見える山や森を観察していただき、公園と比較してください。
②事前学習で学ばれた内容で、公園内で実施していることを発見してください。

Step

事後学習掘り下げる

事後学習

現状の森林と、SDGsを考えた森林の管理・保全について話し合いをお願いします。

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