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No.3 大町ダムと大町発電所で学ぶダムの目的と水力発電のしくみ

大町ダムと大町発電所はJR大糸線が走る信濃大町駅から車で約15分の位置にあります。
大町市街地より約200m高いダム天端からは大町市が一望でき、後ろには龍神湖が広がっています。大町ダムは、昭和30年代に頻発した洪水をきっかけとして昭和42年より予備調査が始まり、昭和44年8月の水害を契機に建設計画が推進された多目的ダムです。大町発電所はダムの直下流に位置する水力発電所で、ダムに貯留した水を利用して発電を行っています。

【大町ダム4つの目的】
大町ダムの目的は
①洪水の調節
②農業用水等の安定供給
③水道水の確保
④発電
①洪水の調節により都市やそこに住む市民の生命・財産を守ります。④発電は大町ダムの下流に位置する大町発電所で行っています。水力発電は自然の恵みを活用したCO₂をほとんど発生させないクリーンな発電方法です。

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学習プログラムの
ポイント

Point

水力発電主体のダムと
多目的ダムの違いを知る

Point

ダムの構造や操作、
特徴について学ぶ

Point

洪水の調節や水道水の確保など
生活への大町ダムと大町発電所つながりを考える

プログラムの流れ

  • 全体説明(ダム・発電所について)(1時間)
  • ダム見学==発電所見学(2時間)
  • 発電所見学==ダム見学(2時間)
  • ※2回に別れて交互に見学

大町ダムと大町発電所

大町ダムの4つの目的

  • 時代背景によって需要が増した多目的ダムを体感
  • 自然や暮らしを守るダムと発電所の内部を見学
  • 見学前に大町ダムのしくみについて説明

  • ダムの内部や周辺を見学し、大町ダムの重要な役割について知る

  • 大町ダムや周辺の自然環境について分かりやすく解説している「大町ダム情報館」

大町ダムは、貯水池からの水圧をダム自体の重さで支え、貯水機能を果たすよう造られた「重力式コンクリートダム」と呼ばれるタイプのダムです。巨大なコンクリートの塊に見える外観ですが、内部にはダムとしての機能を果たすため、さまざまな装置や機器が備えられています。プログラムでは、発電所とダムの見学を実施。建設の背景から暮らしとの関わりまで、細かに学ぶことができます。

洪水の調節

洪水の調節により都市と市民の命、財産を守ります。大雨時には、上流から流れてくる大量の水を一定量ダムに貯め込み、残りを下流に流します。

流水の正常な機能の維持

高瀬川に生息する生物や植物などの生態や農業用水等の安定供給のため、大町ダムから水を流し流水の維持をしています。川の水がなくなりそうなときは大町ダムから流す水の量を増やし、川らしい川の維持をしています。

水道水の確保

大町ダムは流域市町村や長野市の水道用水を補給できるよう水を貯めています。
およそ180 万㎥(25mプール約4000杯分)となります。

発電

発電は大町ダムの下流に位置する大町発電所で行っています。水力発電は自然の恵みを活用したCO₂をほとんど発生させないクリーンな発電方法として再注目されています。

探究学習の流れ

Step

事前学習課題の明確化

事前学習

日本では明治末期から昭和中期まで水力発電を主体とし、水力発電専用のダムが多く建設されました。その後、洪水の頻発や都市人口の急激な増加による水道水の確保などから多目的ダムが建設されるようになりました。多目的ダム建設の背景と目的について考えてみましょう。また、ダムによる洪水の調節や水力発電のしくみ・特徴を調べてみましょう。

Step

現地学習答えを導く

現地学習

大町ダムと情報館の見学を通して多目的ダムの役割を理解し、ダムの構造や操作について学びましょう。大町発電所の見学を通して、ダムの直下流に位置する発電所のしくみ・特徴について学びましょう。(写真:ダム情報館)

Step

事後学習掘り下げる

事後学習

事前学習、現地学習を振り返り、多目的ダムや発電所がみなさんの生活とどのように関わっているのか考えてみましょう。みなさんの生活と結びつけて考えることで、より深くダムや発電所ついて理解することができます。(写真:大町発電所)

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